発声トレーニング
   ■まず、実際に鏡で、自分ののどを見る
   ■ピンポン玉テスター   (低音トレーニング)
   ■ピンポン玉引く声トレーニング   (中音トレーニング)
   ■ティッシュを使ったトレーニング   (高音トレーニング)
   ■腹式、胸式呼吸の違いを知る
   ■ロングトーンの呼吸法
   ■スタッカートの呼吸法
   ■スタッカートの練習
   ■ロングトーンの練習
   ■母音の発音のトレーニング (ア ウ→オ イ→エ) (形の確認)
   ■顔面の筋肉を動かすトレーニング
   ■子音の発音のトレーニング (ラ、ナ、カ、タ行) (舌の動きの確認)
   ■口の周りのトレーニング (母音発音の基礎トレ)
   ■舌のトレーニング特別編 (子音発音の基礎トレ)


のどを開けるということは、声帯で作られた音の響きを、口までもってくるということ。
口、そして、頭部で響いて声量が増すのであるから、のどから、そこまでしっかり響きをもってこないといけない。

しかし「のどを開けて」と口で言っても、なかなか開けられるものではない。
なので、道具を使って実際開けた状態にしてしまって、それを体感するのが早道。
そして、その響いた状態をしっかり憶えて、やがて道具を使わなくても自分でそうできるようになっていけばよい。

■まず、実際に鏡で、自分ののどを見る
口をあけて、声を出して、のどを見る。
鏡を見て、のどチンコがしっかり見えていればよい。のどチンコが、舌の奥とくっついていてはダメ。
いかに、のどチンコを舌の奥と離して発声できるかがポイント。
方法としては、実際鏡で見て、のどの奥を自分の目で確認する。
よく、あくびをするような感じで声を出しなさいと言うが、これはのどの奥をあけて声を出すということ。
裏声でなく、地声で声を出すならば、まずこの形がしっかりできなければ、綺麗な声が出せない。
コツとしては、舌の真ん中をへっこますようにする。それは舌の奥のほうが下へ下がるようにするためである。
その形ができない場合は、割り箸等で、舌を押し付けて声を出して慣らす。
器具を使って、のどが開いた状態を作って、体感して憶えていく。
低音でも、高音でも、そののどの形が変わらないように出せるのが理想。
高音になると、舌が上に上がってくるが、そうなると苦しくしめつけるような声になるので、
そうならないよう舌をぐっと下げるよう努力する。
高音は、最初は声が割れたり、ひっくり返ったりしてしまうが、
出し続けていくと、しっかり声になるようになる。

■ピンポン玉テスター   (低音トレーニング)
のどが開いていれば、声の響きが口まで伝わってくる。
逆に、のどが詰まっていると、響きはまったく伝わってこない。
この響きのテスターが、上野式のピンポン玉を使ったトレーニングである。
ピンポン玉を口にくわえて、声を出す。
ピンポン玉を歯で噛まないようにする、隙間ができないようにするのがポイント。
声を出してみてピンポン玉が振動すれば、響きが伝わっている、のどが開いているということになる。
逆に、振動しなければ、響いていない、のどが閉まっているということになる。
低音でも、高音でも、しっかり振動するように自分で研究すると、声の響きが格段によくなる。
ただし、高音では、振動させるのはかなり難しい。
低音が響かない人は、これでトレーニングすると効果がある。

■ピンポン玉引く声トレーニング   (中音トレーニング)
少量の息で、長く張りのある声を出すためのトレーニング。
声が喉でつっかえる感じがする、息を出しすぎてしまう、というようなとき、このトレーニングをしたら
そのあとの、声の響きの変化に驚く。
ピンポン玉を口にくわえ、先ほどはそれを響かせるということだったが、そうではなく、
それを吸うようにしながら声を出していく。
吸いながら声を出す練習なので、ピンポン玉をはずした後も、息を多く使うことなく、発声できる。
そして、声の、張り、響き、ボリュームともに、通る声になっていく。
特に、中音で、声が響かない、つまっているような感じがする場合には、
このトレーニングを用いる。

■ティッシュを使ったトレーニング   (高音トレーニング)
のどを開いて、さらに、頭部へ抜ける道筋をつけると、高音が響くようになってくる。
上野式の、ティッシュを用いたトレーニングは、これにうってつけだと思われる。
ティッシュを4、5枚丸めて、口にくわえる。
そして、鼻をつまんで声を出す。
なるべく、高い音を出す。声がひっくり返るくらいまでやる。
けもの道を開拓するように、道筋を開拓する気持ちでやる。
トレーニングを積んでいくと、鼻の奥を抜けて、響きを上へ上げる感覚が身につく。
そのための筋肉に力がつけば、高音が出てくる。
今まで出していたキーでも、声量アップ、声を楽に出せる効果が望める。



まず、呼吸は胸式と、腹式の違いを知り、息を吸いすぎないこと。歌を歌うときの呼吸法を知ること。
そして、お腹の筋肉に力を入れて、声を出す習慣を身につける。声を安定させる秘訣である。
上級者になれば、ささやくような声でも、しっかりお腹で支えて声を出すようになる。
おなかの力の入れ方のコントロールを憶えること。

息がすぐ苦しくなる、声量がでない、など、呼吸の仕方に問題がある。
苦しくなって、すぐ息を吸ってしまうことに問題がある場合が多い。
実は、思った以上に、息は吐くことが出来る。
息を出し切るくらいまで吐く、深い部分の呼吸を使えるかどうかが大切。

■腹式、胸式呼吸の違いを知る
まずは、腹式呼吸と、胸式呼吸の違いを把握する。
ジュースを飲むような感じで、息を吸ってみる。息がお腹にたまるような感覚で吸えればOK。
そして、お腹にたまると、そこで、いったんそれ以上、吸えないなと思う状態になる。
しかし、さらに息を吸ってみると、吸える。
そこから先は、お腹が引っ込みはじめて、胸が膨らむ。
このように呼吸が2段階になっていることを把握する。
前者が、腹式、後者が胸式、と、まず把握する。
吸いきる方に近いのが胸式、吐ききる方に近いのが腹式。

■ロングトーンの呼吸法
息を吐ききってから、息を吸ってみる。
吐くとき、最後ギューっとお腹に力を入れて、これ以上吐けないくらいまで吐ききる。
そして、その入れた力を、抜く感じで、息を吸ってあげる。
そうすると自然に、息を吐くときはお腹がへこみ、息を吸うときお腹が膨らむ状態になる。これが、腹式呼吸。

ただし、腹式はお腹をへこませたり膨らませたり、という意識の人がいるが、微妙に違うので注意。
お腹に力を入れる、抜くということが大切。それをすると、へこんだり膨らんだりに見えるだけ。

一生懸命息を吸ってから声を出すのではなく、ある程度吸ったらゆっくりゆっくり吐いていき、
さらに、力を入れて吐ききって、そしてリラックスして吸うともなしに息を吸う。この感覚を憶える。
この呼吸法は、歌で長く伸ばすときの呼吸と同じで、後術するロングトーンの発声のときの基礎の呼吸。

■スタッカートの呼吸法
腹式の方法がわかったら、力を入れたり抜いたりすることで、お腹の筋肉を使っていく。
腹筋に、力を入れて、抜いて、を繰りかえす。
入れたり抜いたりが慣れてきたら、力を入れたときに、ろうそくの炎を吹き消すように、「ふっ」っと息を出す。
そして、数回から10回連続で、やってみる。
すると、お腹に力を入れたときに息が出て、力を抜いたときは、自分では息を吸おうと意識しないにもかかわらず
勝手に息が入ってくる状況になる。それを確認する。
横隔膜が、腹筋に力を入れることで上に上がるそれで、空気が押し出される
そして、力を抜くと、横隔膜が自然に元の位置に戻る。すると、圧力の関係で勝手に空気を引き込む。
こういう呼吸法を身につけると、呼吸が非常に楽になる。

ちゃんと出来ているか、確認する方法は、力を入れたとき、背中の筋肉も張っているかどうか。
へこましたり、膨らませたりの意識の場合は、背中の筋肉は使っていない。
お腹周り背中、とウエスト全部をキュっと締めるつもりで、力を入れていく。

これが、歌の発声練習の基礎の基礎で、
私が長くご教示いただいたヴォイストレーナーの先生のレッスンでは、
次のスタッカートの練習を、毎回必ずしていただいた。
私自身もとても重要だと考える。
最近、ヨガでも、これとそっくりの呼吸法をするという話を聞き。いろいろなものに共通すると感じる。
健康や、ダイエットにも、もちろん良い。

■スタッカートの練習
音程にあわせて、先ほどの呼吸法で、「ハッ、ハッ、ハッ・・・」と、声を出していく。
熟練度にあわせて、スピードを調節する。
1回1回お腹が、力を入れたり抜いたりして、動いていないといけない。
それができなければ、スピードが速すぎるので、ちょうどよいスピードで行う。
慣れてきたら、えんえんとやっていられるようになる。
1回1回空気が出入りするわけだから、大きく息を吸うことなく、ずっと続けられるのである。
速いスピードで、ある程度の時間できるようになるまで、トレーニングする。
歌うことにあたっての、基礎トレと解釈してよい。腕立て伏せみたいなものだ。筋力トレーニング。
そして、腹筋を使うことに慣れるので、歌うときにもスムーズに腹筋を使って歌うことができる。

■ロングトーンの練習
同じ音で、長く伸ばすトレーニング。
ただ、長く出すだけではなく、しっかり響いた声で、
しかも、最後のほうは尻つぼみにならず、ボリュームをアップさせていく。
5秒を過ぎたら、ぐっと、お腹に力を入れて、息がなくなるまで、しっかり出していく。
歌は、長く伸ばすところが出てくるので、基礎練習でしっかりやっておく。
お腹の使い方を、体にしみこませる必要がある。
腹筋にしっかり力を入れて歌えるかが、アンプの出力の馬力につながると考えてよい。
長く伸ばす部分のある歌を歌いたい場合は必須。


声は、のどを通ってお腹で支えられて出るのだが、それを実際言葉や歌に変えるのは、口と舌の動きである。
ここがスムーズに動かなければ、良い歌にはならない。言葉がしっかり伝わらない。
そして高い声をしっかり出したいときにも重要な要素。

口の形で、音程がしっかり取れたり、声質が全然違ったりするのが、意外と盲点ではないかと思う。
口の形はとても大切。声自体が鮮明になると考えてよい。
また、このトレーニングをしっかりやると、普段のカツゼツもとてもよくなる。

■母音の発音のトレーニング (ア ウ→オ イ→エ) (形の確認)
上野式の、割り箸の太いほうを両方の奥歯にはさんで、発声する方法で、「ア」の口の形を確認する。
そのとき、歯が見えるように、しっかり口をあくこと。そして、できればのどの奥もあけるように意識しながら出す。
そして、その口の形を記憶する。ちょうど割り箸をはさんだくらいの、空き。
縦にあくのではなく、少し横長にあくので、明るい「ア」の音になる。

上野式の、唇と鼻の間に割り箸を挟んで発声する方法で「ウ」の口の形を確認する。
そのとき、唇が、タコのように前へ突き出して発声しないと、上手く割り箸が挟まらない。
そして、その形を記憶して、声を出す。
今度は、その口の形から、少し、あごを下げるだけ。ほとんど同じような形。「オ」の口の形を確認する。

次に、口をできるだけ、四角くする。歯をしっかり見せる。首の両脇に筋が出るはずである。
そして、その形のまま下唇をひっくり返すと、下唇とあごの間で、割り箸をはさむことができる。上野社長の得意技?
これは、なかなか難しいのだが、これを目標にして訓練すると、あごの両側の筋肉の力をつけることができる。
これが、「イ」の口の形を作るのに非常に良い。
そして、口を四角くしたら、歯の間に割り箸を横にしてはさみ、「イ」の練習をする。
この四角くする形は、口の周りを良く使うことになるので、しっかりやると良い。
そして、そこから、ちょっとあごを下げると、「エ」になる。

■顔面の筋肉を動かすトレーニング
なかなか、思い切ってできないときは、眉間にガムテープを軽く張り、それを落とすべく、顔面全部を使って
顔をくちゃくちゃにして、一生懸命、顔の筋肉を動かしてみると良い。これも、上野式。
顔の筋肉を、ふだんあまり使わない人は、なかなか思い切って動かすことが出来ないので、
一回、開き直ったように、顔をぐちゃぐちゃに動かしてみる感覚を体感した方が良い。
それをした後、口の形の練習をすると、思い切って筋肉を動かせる。

■子音の発音のトレーニング (ラ、ナ、カ、タ行) (舌の動きの確認)
割り箸2本を左右の奥歯にはさんで、ラ、ナ、カ、タ などの子音を発音する。
これは、普段舌をあまり使わず、舌っ足らずでしゃべる人は、明らかにうまくできない。
割り箸をはさむことで、あごを固定している。あごを動かさずに発音するということ。
あごの動きを借りず、舌だけの力で発音するのだから、舌がスムーズに動かないと、言葉にならない。
だから、こうやって発音することが舌のトレーニングになるのである。
慣れてきたら、ラタラタ ラナラナ など、連続して発音する

■口の周りのトレーニング (母音発音の基礎トレ)
割り箸を1本前歯ではさみ、「オアオア・・・・」と声を出す方法。上野式。
オの形、アの形をしっかり意識して、めいっぱい筋肉を使うように一生懸命やると、1分やっただけで相当疲れる。
短時間でできる、良いトレーニング方法だ。
また、アのとき、口の右だけをあける、左だけをあける、というトレーニングも、
左右の筋肉のバランスを見るのに良い。

■舌のトレーニング特別編 (子音発音の基礎トレ)
さらに効果的な舌のトレーニングとして、私の考案した方法。
割りばしを2本はさんだ状態で、舌打ちをする。
1分真剣に舌打ちを続けると、相当舌が疲れるはずである。
普段、使わない舌の筋肉を鍛える。これを続けると、舌の動きが非常にスムーズになる。
子音をいろいろ発音するより、効率的に舌に負荷をかけることが出来ると考える。
このトレーニングの後で、子音の発音をすると、みるみるスムーズになっている。
(c)Masato Sekiguchi All Rights Reserved


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