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■声の調子を見る
単音で、女性なら レ 男性なら ラ の音で伸ばす。中音域の声。
ふらついていないか、声の様子がおかしくないか。少しウォーミングアップが必要か、など。
ここが、トレーナーの勘だと思っている。最初の一音を聞いただけで、その人の声の状態が分かる。
初めての人の場合は、その一音を聞いただけで、どこに問題があるのか把握する。
のどが開いてなくて出しずらいのか、口か、お腹か、どこを鍛えたら声が出るのか判断する。
■ウォーミングアップ
発声前に、慣らしが必要だと感じた場合は、音程取りの前に、あ〜〜 で、回すように声を出して、ウォーミングアップをする。
このウォーミングアップも、ポイント。
音程を取らないのだけれども、あ〜〜 で高低をつけて出す。山なりに、上がって下がる。それを数度繰り返すのも良い。
数度繰り返す時、1度目の山より2度目のほうを高い山に、3度目、4度目、をさらにだんだん高く、なども効果的。
音程をとらないので、気軽に声を出せるので、思い切って勢いよく声を出すことが出来る。
■高音から、低音まで、一通り出す
高低、音域ギリギリまで出す。ア〜ア〜ア〜 3度の幅(ド〜ミ〜ド〜)で出して、あがって行く。アアアアア〜、1度づつ(ソファミレド〜)で下がっていく。
レッスン時間か短いため、効率よく高音、低音を出すには、こういう方法がいいだろうということ。
音域のチェックもしておく。回数を重ねるごとに、少しずつ音域も広がる。
時間に余裕があれば、もっと、単音で伸ばすだけのことで、高音、低音やっても良い。
レッスンの普遍的な一つの目標として、高音から低音まで、同じ声質で同じ状態でスムーズに出せるようになる。という目標がある。
それをクリアするために、毎回やっていく。口の形、お腹、のどの開け方に注意しながら、上から下までしっかり出す。
■その人の課題に合ったトレーニング
のどを閉めてしまう人には、のどを開ける練習。発音が悪い人は、舌、口の周りのトレーニング。歌に迫力がない、声がふらつく人は、腹式の練習。音程が取れない人は、音程をとる練習。
1レッスンでやる課題をしっかり見定めて、レッスン内容を考えて、レッスンする。
歌を聴いてみて、課題を把握して、練習することもある。その場合は、歌の練習に行ってから、また、発声に戻ってくる。
■歌の練習
実際に、課題曲の練習をする。
まずは、音程、歌詞が、一通り正しく歌えるまで、楽譜どおりに歌う指導。
このときに、基礎力(口、舌、のど、おなかのコントロール)が不足していてうまく歌えない場合は、
もう一度発声練習に戻ってしっかり発声をやり直し、基礎発声を歌に応用するように指導。
また、歌い方の技術が足らなくて、うまく歌えない場合は、アクセントの付け方や表現力のコツなどの、歌い方を指導。
ある程度歌えてきたら、体を使って表現など、顔の表情など、見せる、聞かせる歌へ。
■生徒カルテを作っておく
音域、高音、低音どこまで出るかの音域や、生徒の課題、やった練習内容、次にやる練習の予定をメモしておく。
歌を聞いている間に、何が課題か把握して書いておく。
たくさんの生徒を見る場合、1週間たつと、前回のレッスン内容を忘れるので、概略書いておいて、生徒が来たらすぐ思い出せるようにしておく。
1レッスンの終了時、課題も把握でき、続きはこうやりたいということを思っているわけだから、
次のレッスン内容を、概略決めて、書いて終わるようにすると効率が良い。
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